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公開日:2018年09月07日 更新日:2020年10月04日
現地見学レポート
浜松市浜北区(旧浜北市)に明治屋醤油さんの工場兼店舗があります。
明治屋醤油さんは、明治8年創業の老舗醤油店で、現在5代目のご主人が切り盛りされているそうです。
昔ながらの製法・設備でつくられる醤油の工場が見学でき、また、味噌作りの体験も可能とのことで、息子を連れてお邪魔してきました。
明治屋醤油とは?
静岡県浜松市(旧浜北市)にある醤油店です。 浜北区は農地が多く、大豆の生産も多かったことから醤油や味噌の生産するお店が点在していたそうです。
浜松市では最盛期には15軒ほどの醤油店がありましたが、現在は数軒に減少しています。
中でも、実際に「醤油製造」を行う工場を持つ醤油店は2社ほどとかなり少数となっています。
大量に製造された醤油が安価に流通しており、各醤油店もベースとなる醤油を購入し、アレンジを加えて販売しているお店が多くなっていますが、明治屋醤油さんは自社で大豆、小麦、塩を加工し、3年ほど手間暇をかけて商品化されている数少ない醤油店といえます。
お土産に「蔵出し(720ml)」という醤油を購入していただきましたが、非常にまろやかでトゲのないコクのある美味しいお醤油でした。
自宅でよく使う大手メーカーの醤油よりとろみも少し感じる、滑らかなお味です。
明治屋醤油さんの商品の一部はオンラインショップでも購入できます。
http://shop.meijiyashouyu.com/予備知識はこのぐらいにして、工場見学の予約時間に現地にお伺いしました。 売店兼母屋の建物と、木造の特徴的な3階建て工場が印象的です。
のれんをくぐり、工場見学の簡単な説明を受けて、隣の工場へ移動します。
工場見学へ
男性のスタッフさん(6代目?)が工場内で各工程を説明いただけます。
工場内は発行した大豆の香りが漂うなんとも懐かしい匂いが充満しています。
「登録有形文化財」として指定されているだけあり、かなり年季の入った建物、設備の印象を受けました。 昔ながらの製法で生産されている証拠ともいえます。
工場見学は約15分ほどで、醤油づくりの工程に沿ってご案内いただけます。
仕込みは冬に行うので、比較的夏季のほうが工場見学をスムーズに受け入れていただけるようです。
醤油は非常に身近な調味料ですので、原料・製法へのこだわりと、価格とのバランスに苦労されているように感じました。
身近な商品のモノづくりって難しいですね。
味噌造り体験
売店内の左手に広がる広間で味噌作りが体験できます(要予約)。
まず、材料や白みそ、赤みその違い、原料の違いなど醤油や味噌の基本的説明をしていただきます。
自宅で味噌を作ろうとすると、大豆を「ゆでる」という説明が多いですが、明治屋醤油さんでは大豆は「蒸し」ています。
この違いは、大豆の色の違いに反映され、ゆでると比較的白い味噌が仕上がり、蒸すと赤い味噌に仕上がるそうです。
それでは、味噌づくり体験のスタートです。
今回は小学校中学年の息子が一人で味噌作りを体験しました。
(1)ボールに米・塩を入れて混ぜる
ボールに米・塩を入れて混ぜます。塩は20gほど別にして置いておきます。(後で使います)
八丁味噌のように大豆と塩のみでつくる味噌もありますが、多くの味噌は米・大豆・塩を原料として作られます。
明治醤油さんの味噌も、3つの原料でつくられています。
※八丁味噌は「カクキューさんの工場見学」でご覧いただけます。
(2)蒸した大豆を潰す
蒸した大豆(約1kg)を手でつぶしていきます。
豆は明治屋醤油さんで蒸した状態までご用意いただけます。
大豆のつぶし加減で、仕上がりに差が出る(豆が残っている方が好きな方は荒めに)ので、お好みで仕上げると良いようです。
(3)米と潰した大豆を混ぜる
(1)で混ぜたお米と、つぶした大豆をよく混ぜます。
途中、混ぜるのに固い場合は大豆の煮汁を少量追加して調整しています。
(4)こぶし大にまとめる
できたタネをこぶし大にまとめていきます。
(5)タッパーに詰める
タッパーに空気が入らないように2段に分けて詰めていきます。
(7)表面に塩をふる
最初に分けておいた塩を防腐の為に表面に振りかけます。四隅を厚くするとよいそうです。
ラップをして、タッパーの蓋をして完成です!
季節にもよりますが、20℃ぐらいの保存が適しているので、夏季は冷蔵庫に入れておいて秋に外にだすと美味しい味噌ができます。
お茶をいただいて帰宅
最後に、人数分のお茶をいただいてしまいました。
裏庭に立派な日本風の庭が広がっています。
建物と共に、往年の豊かさをを感じます。
お味噌作り体験は1,400円です。お忙しい中つきっきりで工場見学から味噌作りまでお付き合いいただき、大変恐縮しました。
およそ1時間と少しの滞在でしたが、子供も楽しめよい時間を過ごさせていただきました!